Monday, October 09, 2006

騎士たちの踊り

3連休で名古屋に行くことがありました。JRや地下鉄の駅の構内はSoftBankのロゴで溢れていました。SoftBankはvodafoneを買収して勝算はあるのかと思っていましたが健闘しているとのこと。その好調ぶりに音楽が貢献しているというのが私の考察です。プロコフィエフの「ロミオとジュリエット」から「騎士たちの踊り」です。テレビのCMで流れている印象的な音楽です。

私がこの曲を知ったのは大学生の時です。当時の私はお金が続く限りカセットテープを買い込んで、ときには講義もさぼってFM放送のエアチェックをしました。その中にプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」がありました。私はただならぬ胸騒ぎを覚えてテープを繰り返し聴きました。それから何年かして、地元の市民オーケストラでこの曲を弾く機会があって全曲のCDを買いました。小沢征爾&ボストン交響楽団の演奏です。「騎士たちの踊り」を知ったのはそのCDでした。ちょうど学校の体育で「表現」が取り入れられた頃で、私は「これは使える」と思いました。恐竜が歩くシーンに使いました。とても印象的な曲です。でも、あまり知られてなくて、今回、SoftBankがテレビCMで使うのが遅過ぎの観があります。「騎士たちの踊り」はSoftBankの社運をかけた投資を象徴しているかのようで、でも、勝算確実とビジョンの力強さをアピールしているように思います。この選曲とちょっとアップテンポの演奏をチョイスした感性に脱帽です。

プロコフィエフの「ロミオとジュリエット」は、でも、その物語と相俟ってヒューマニズムに溢れた音楽です。今もiTuneで聴きながらキーを叩いています。演奏は小澤&ボストンです。熱くクールな演奏です。シャルル・デュトワ&パリ管だとすごくロマンティックです。この曲はどの演奏も聴き応えがあります。それだけ「懐の深い」音楽なのです。

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