Saturday, December 30, 2006

大掃除の文脈

新年のポコ・ア・ポコのご案内がようやく発送となりました。葉書1枚なのにいつも文面に全力を注がないとできません。言葉は私にとってデザインです。言葉にならないパラダイムに言葉でアプローチしているつもりです。それだけに時間がかかります。

先日、2階のクローゼットをのぞいてはっとしました。これは今日着たスーツなのにどうしてここにあるんだろう…もしかして同じスーツを買ったのだろうか? 居ても立ってもいられなくなって1階からその日に着たスーツを2階に持って上がりました。電気をつけてよく見るとほんの少しちがう。メーカーは同じですが品番はちがいました。それにしてもいつ買ったのだろう。スーツは仕事の帰りに半ば衝動的に買うことが多い。ただ、確かなことは、黒系よりも濃紺のスーツを買うことが多くなったことです。リクルートスーツでさえ黒系が多くなってきている中、あまのじゃくの私には濃紺の引力が魅力です。

先週、暗くなってからMPVのタイヤをスタッドレスに交換しました。十字レンチでの手作業なので1時間かかりますが、1本1本自分で締めていくので身体が納得します。今年はニュータイヤなのでフレッシュなゴムのにおいがします。これが意外に嫌なにおいではありません。走ってみるとアクセルのオン・オフで不安定になりました。空気圧を確かめると左前が0.2kg足りない。2.4kg指定のところを2.6kg+αにそろえると直進もカーブも安定して走りました。挙動がおかしい車はまずタイヤの空気圧を疑うこと! アテンザのタイヤ交換は大晦日になりそうで、今回は真紅のスペーサーを入れてみます。オリジナルのオフセット+3mmでベストバランスだと思うのですが安全性に不安もあります。

この年末の大掃除はいつになく拭き掃除に力を入れました。水拭きです。新建材に水拭きは禁物ですが、年に1回はいいだろうと、硬くしぼった雑巾でなんでも拭いてしまいます。「丹精の薔薇を切る園丁の瞳」(村松英子「欲しい」)の私です。感覚統合の文脈なら、「雑巾で力を入れて拭くことで固有覚が刺激されてボデイイメージの形成につながり、拭く物の素材のちがいからくる感じ方のちがいが外界の認知のキャパシティを広げる。そして、拭くことの前後の視覚情報も相俟って達成感を獲得する。」そんなところです。少なくとも満足感はありました。

Sunday, December 24, 2006

Believe

前任校で担任させていただいたお子さんが13歳で亡くなりました。告別式での現担任の言葉「・・・作ってくれたつながりを大切にしていくことを約束する」このことの意味の深さと重さを、私たち障害児教育に携わる者は社会に向けて情報発信していかなければならない。子どもの死は何よりも悲しい。もう何回目なのだろう・・・

iTunes STOREでNHK「生き物地球紀行」サウンドトラック「Believe」を試聴して冒頭のソロに惹き込まれました。子どもの声です。オリジナルは今まで知りませんでした。知っていたらシンセサイザーの打ち込みもちがうものになっていました。その歌声はトレーニングした声ですが、持って生まれた声質は変わりません。聴くと幸せになる声、風のような声、すっと心に入る声、私の好きな声がまたひとつ増えました。

Sunday, December 17, 2006

僕のコダクローム

この12日、「うちの食卓」というブログに「ドライいちじくのパウンドケーキ」のことがアップされました。いちじく、と聞くといつも思い出す人がいます。前任校の同僚のお母さんですが、昨日、そのかつての同僚と思いがけなく話をする機会がありました。時間は短かったものの、お互いのそれからと今、先のことなど、確かめ合うように話をすることができて、自分自身の在り様を見出すようなひとときでした。

映画「レナードの朝」を久しぶりに観ました。この映画の原作と出会ったのは6年前、神奈川県三浦半島の書店で、それこそ私は貪るように読みました。今回、久しぶりに観て、映像や台詞がさまざまな示唆に富んでいることにあたらめて気づきました。行き着く思索と議論は人生についてです。ひとりひとりの人生は自ら紡ぐもの、物語、ナラティブは自ら綴るものであり、社会の制度が成せることと成し得ないこと、他者が人と人との関係において成せることについて、皆、知恵を合わせるときが来ているのではないのだろうか。

KodakのサイトでエクタクロームE100VSとコダクロームが生産終了となることを知ってカメラ店に寄りました。E100VSは3本組が1パック、コダクロームは3本組が4パックありました。今、どちらで撮るべきか!? それはコダクロームです。パッケージに「重厚な色彩」とキャッチコピーがあります。あの深いコダクロームの色は古色蒼然としてますが来春には手に入らなくなります。唯一の外式のリバーサルで、たとえ買い溜めても現像できなくなるでしょう。サイモンとガーファンクルの歌に「僕のコダクローム」があります。私も今更ながらの“僕のコダクローム”です。

Friday, December 15, 2006

消え行く銀塩フィルム

障害学に関連して調べものをしていて立命館大学臨床人間科学オープンリサーチセンターのサイトをヒットしました。学術フロテンィア推進事業プロジェクト研究シリーズのリストは気になるものばかりで、早速何件かダウンロードしました。「臨床の知とケアの理論のために」(中村正)、「心理学からみた質的研究」(サトウタツヤ)、「ナラティブ・ベイスト・メディスン〜医学と人間科学のコラボレーション〜」(斎藤清二)等々、拾い読みするだけで私が求める言葉がそこここにたくさんあります。ここでも身体(からだ)が重要なキーワードのひとつとなっていました。「対峙する『こころ』と『からだ』〜性同一性障害の当事者に聴く〜」(上川あや、山路明人、聴き手:中村正)を読んでいて、心と身体の関係のアンバランスが人に与える影響の構造のようなものが、ふとわかったように思いました。自分の身体が自分のものでないような感じ、それは、自閉症スペクトラム障がいの様相のひとつであろうことは定説になってきています。思索は深まるばかりです。

NHK-TV番組「世紀を刻んだ歌〜明日に架ける橋〜」でこの曲を聴いて、サイモンとガーファンクルが聴きたくなってベストアルバムをレンタルしてきました。CDの録音は当時のもので、これはこれで好きですが、私はセントラルパークでのコンサートがいちばん好きです。リズムの刻みや音作りが整っていてすっきりしているのに二人の歌は吟遊詩人の刹那と悠久のイメージを彷彿とさせるものがあります。スティーブ・ガットのドラムもすごい。

ところで、この番組の案内役は緒川たまきさんで、OLYMPUS OM-2で写真を撮っています。レンズは単焦点の50mmF1.2かも知れない大口径です。イギリスのローズガーデンを案内するNHKの10年くらい前の番組ではOLYMPUS PENを使っていました。カメラの腕もなかなかです。同時代なのに時の流れの向こう側にいるような彼女は不思議な魅力があります。脳科学者の茂木健一郎氏も彼のブログに似た印象のエピソードを書いています。

PENTAX FA35mmF2が届きました。FAレンズ最軽量のわりに大きくてちょっと意外ですがMZ-30とのバランスは絶妙です。フィルムはどれにしようかと、これはあれこれ思案することが楽しみです。FA35mmF2はKodakのエクタクロームE100VSで撮ってみたいと思って調べると、なんと、すでに製造が終わっていました。コダクロームも在庫限りとのこと。FUJIFILMもラインナップが少なくなっています。予想外の速さでフィルムがなくなってきていて驚くばかりです。しかし、いちばん驚いたのは、FUJIFILMが化粧品を発売したことです。写真や映像で蓄積した技術の応用なのだろうか?

Monday, December 11, 2006

FA35mmF2

今日は朝から地元の行政機関をいくつか回りました。メールでの迅速な連絡やていねいな説明など見習うべき対応で、「伊勢湾水質汚濁防止法に基づく総量規制」等への対応の手続きも早く終わりました。そうそう、県庁舎のエレベーターでは各階の案内から教育事務所の名前がなくなっていてさみしく思いました。

PENTAX FZ-30のレンズをあれこれ考えていたところ、ネットではFA43mmF1.9LimitedよりFA35mmF2の方が評価が高そうで、35mmという画角も使い勝手がいいのですが、このFA35mmF2が急速に品薄になってきていることがわかって急いで注文しました。ネットのショップも軒並み売り切れで、やっと見つけて注文したら最後の1本だったらしく、翌日には「メーカー在庫切れ入荷未定」という表示になっていました。この期にこの1本は幸運です。“隠れスターレンズ”といわれる描写が楽しみです。今週、届く予定です。昨日は黒のキルティングの布を買って来ました。キルティングの袋に入れたFZ-30をバッグに放り込んで街歩きです。そんな時間は年末年始の休暇までありそうにありませんが…(>_<)

新年の1月から3月は土日のスケジュールがどんどん埋まってしまい、加えて会場の都合もあって、1月の日曜日のポコ・ア・ポコは7日日曜日になってしまいました。でも、よく考えると、冬休みのウインター・セッションは新年の4日からしていました。来月はミュージック・ケア総合研修三重会場も始まって充実の年明けです。何か見つかるかも知れません。

Sunday, December 10, 2006

ポコ・ア・ポコの空間

12月の日曜日のポコ・ア・ポコは9家族のみなさんに来ていただきました。1年のまとめ、ということではないと思いますが、いつにもまして胸のすくような終わり方で、みんなで“静”を感じることができました。また、シャボン玉の「野ばらに寄す」と「典子は今」、カップの「ガボット」、そして、ボールの「詩人と私」は、曲の長さと動作がちょうど合って、これも胸のすくような終わり方に寄与していました。その構造感をしっかり感受する子どもたちは素敵だ。ポコ・ア・ポコの空間は、子どもたち、きょうだい、お母さん、お父さん、スタッフの間の絶え間ない“やりとり”の調和で成り立っています。私が前もって準備できることはその何割もありません。その場その時に適切に反応する自分になれるようにと、それが次のポコ・ア・ポコへの私への宿題です。

週末は映画のレイトショーに行って「トゥモロー・ワールド」を観ました。映画のテーマはさておき、私がずっと気になっていたことが2つあります。スクリーン全体が絶えず揺れていることに始まって間もなく気づきました。カメラは手持ちなのだろうか。パンもぎこちない。ところが不快な感じはありません。コンピュータ処理で意図的に1/fのゆらぎを加えているのかも知れません。何にしてもこれは意図的な制作スタイルと考えられます。あと、主人公がコートを着ているシーンが多いのも印象的でした。

家でCDなどを聴くオーディオシステムがずっと故障したままだったのですが、やっと、MDも使えるシステムに新調しました。ほどほどのスピーカーですが、ヘッドホンではなく、部屋の空間に音楽を静かに流して過ごす夜はいいものです。1月に1回のポコ・ア・ポコで聴く「またね」とちがう文脈の音がします。聴きたい音楽によってオーディオシステムを選ぶこともありだと思います。

夜、NHK-TVでワーキング・プアの特集を観て愕然としました。日本はすでに文化国家ではないのかも知れません。

Sunday, December 03, 2006

BOSEの音に耳を傾ける

朝から四日市に行く用があって車で家を出たものの、行き先は近鉄四日市駅から近いところなので伊勢中川駅から近鉄電車に乗って行く事にしました。電車は急行でも速い! 45分で四日市駅に着いて、時間があったのでスターバックスで一息入れました。マグカップのカプチーノをテーブルに置くと心地いい乾いたエレキギターの音が聴こえてきて、天井を見上げるとBOSEのスピーカーがありました。アメリカの音、なのでしょう。

都ホテル前の公園ではフリーマーケットが店を並べていました。カメラを並べた店でPENTAX MZ30の未使用を見つけて一思案。MZ30はPENTAXのフィルムカメラの忘れ形見のようなモデルです。それほどマニアックでもなく、それほどエントリーでもなく、ほどほどに作品作りができる機能があってコンパクト軽量、MZシリーズのしっかりした基本性能を受け継ぐモデルなら持っていていい1台です。メーカー希望小売り価格の85%引きで買いとなりました。フィルムバックのデートは「06 12 03」と今日の日付を示していました。次はレンズか…FA43mm F1.9 Limitedしかないではないか!

家に帰って、劇で使うドアを作りました。一気に作りましたが、仕上げの把っ手を付ける頃は真っ暗でした。完成したドアはベニア板1枚の大きさで、枠は2×4の木材で頑丈にしました。しばらく眠っていた電動工具は文字通り目覚めたようでした。刃と木のキーンという摩擦音やモーターの振動は私の職人気質を目覚めさせました。物作りはおもしろい。

週末にビリー・ジョエルが来日したニュースで今の彼を見てその老けぶりに驚きました。年相応なのですが、歌が若くて声とは不相応です。彼のCDを探して家を出しました。久しぶりに彼のアルバムを聴きました。アテンザのBOSEで聴くビリー・ジョエルはアナログ録音のあのやわらかい音がしました。

Saturday, November 25, 2006

京都

2年ぶりの京都は紅葉が見頃で、京都大学桂キャンパスの紅葉したプラタナスの葉が晩秋の日差しに琥珀色に輝いて印象深いものでした。

コミュニティースクール・フォーラム2006はたくさんの示唆に富んでいました。コミュニティースクールは制度面がクローズアップされがちで、そのベースとなる理念は必ずしも議論の前線に登場するものではありませんでした。今回はその核心になるバックボーンと触れる機会でした。慶応義塾大学の金子郁容教授のコミュニティ・ソーシャルキャピタル論は私の思考の隙間を埋めてくれる明晰な考え方でした。テーマコミュニティはmixiなどのSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)人気の文脈を説明する考え方であり、そのマンパワーが地域コミュニティにスライドしないジレンマに私のもやもやはさらに募りました。何が人の心を動かすのか!?

その後の京都での滞在時間は書店で本漁りです。『現代思想』11月号(青土社)の特集はリハビリテーションで、哲学のパラダイムから考察されたリハビリテーションにまつわる考え方は私の思考をいつになく活性化させてくれます。「患者から見たリハビリテーション医学の理念」「ニューロリハビリテーション」「認知運動療法の基礎概念」「脳の中のバイオリン・認知を生きる物語」「行為とメタファー」「『ミニカー並べ』の現象学・自閉症児にとって『私』とは何か」等々、読まずにいられない項目が目次に並んでいました。帰りの電車で学究の徒となってずっと読んでいました。

古本で買ったのは福永武彦の「風のかたみ」(新潮文庫 1979)です。初版は1967年(昭和43年)ですが、私は文庫版の発売でこの本を知りました。大学3年のときでした。大学を卒業して25年目に訪れた京都でまたこの本に出会うことの縁に思うこと多々ありです。

京都に持って行ったカメラとレンズはEOS D30とEF28〜135mm F3.5〜5.6 ISです。この組み合わせはパワーポイントのスライドを記録することにかけて申し分のないパフォーマンスを発揮します。今回もその役目をしっかり果たしてくれました。APS-Cでの28mmは画角に不満がありますが、今回はあえてこの1本です。ビジネスバッグにEOSを裸で放り込んで行きました。このスタイルそのものは快適でしたが、やはりカメラが重い。長時間持ち歩くには重い。EOS Kiss Digital Xに軽量レンズというコンビネーションを探っていきたいと思うのでした。

Thursday, November 23, 2006

SWING Music Music!

この休みにジャズ喫茶SWINGに行きました。実に18年ぶりで、志摩市片田で今も営業を続けていてうれしくなりました。マスターと奥様とのしばしの思い出話に懐かしさがあふれてきました。アナログレコードに真空管アンプ、そしてJBLのスピーカーからあの音が聴こえてきました。ビル・エヴァンスをリクエストして思わずのけぞるくらいの大音量で堪能しました。“ジャズ・スピリット”を身体で実感するかのようでした。ひらすら音楽を聴いているのにあれこれ考えていたことに糸口が見えて来て、私にとって大きな一区切りとなった一日でした。

今週から東京JAZZ2006の放送が始まりました。上原ひろみ、ラリー・カールトンと、初日から目と耳が釘付けです。HDDに録り溜めた番組を観る時間がなくて1回の放送を観るのに3日くらいかかってしまいますが、そうそう簡単に観てしまうのがもったいないくらいです。東京JAZZ2006の音はクリアで明晰そのもの。私は今の音楽が好きだとあらためて思う。

明日は京都市立西総合養護学校のコミュニティースクール・フォーラム2006に出席します。教育は動産、社会の変化の先読みと現実的な対応を半歩先にタイムリーに行うセンスが要求されます。それは、子どもたちを守るため!

Sunday, November 19, 2006

音の記憶

11月のポコ・ア・ポコは4家族のみなさんに来ていただきました。子どもたちは6人、小さな輪で、とてもゆったりとしたひとときでした。夏休みのサマーセッションを思い出しました。子どもたちの真っ直ぐなアテンションがとてもよくわかって、私も子どもたちひとりひとりへのメッセージを送ることができたように思います。少人数なのに時間はいつもよりも延びました。これは意外! 時間はやっぱり延び縮みするのでしょう。

セッションのあと、スタッフの保育士の方と子どもの育ちの話をしました。たくさんの可能性を持つ小さな子どもたちを大人の尺度でしばりたくないと意気投合です。どの子もみんなみんな幸せになるための責任を大人たちは負っている。そのことの大きさを大人たちは明確に自覚しなければならない。

先週はフランソワーズ・アルディの「さよならを教えて」が頭の中でずっと鳴っていて、iTunes Storeでアルバム「告白」を買ってしまいました。どうして突然フランソワーズ・アルディかというと、京都に住んでいた頃よく行った喫茶店をネットで調べていたとき彼女の名前が目に入って「さよならを教えて」が鳴りだしたのです。フランス語はわからないし詩の訳もないけど、明るさも深刻さもほどほどで安心して聴いていられる音楽です。ウェブサイトで知ったところでは、彼女は詩の勉強をしていて歌を書き始めたとか。

京都の喫茶店フランソワはショパンの曲がよく流れていました。シンフォニーはベートーヴェンの交響曲がよく似合っていました。リチェルカーレは音楽史からモーツァルトまで。タンノイのオートグラフの音はただただ懐かしい。『二十歳の原点』のシアンクレールは普通の喫茶店でした。でも、ジャズが流れていたかな・・・思い出せません。よく行ったジャズ喫茶の名前も思い出せません。いちばんよく行ったのは大学の近くのコロラド・コーヒーのチェーン店で、今も営業していて同級生の消息を教えてくれます。百万遍の進々堂もお気に入りで、学生が本を読んでいたり、ノートに何か書き込んでいるシーンが好きでした。今でもスターバックスで本を読む人はすぐ目に入ってしまいます。

iTunesはVer.7になってアビアランスがMacOSXと相容れない無骨なデザインに変わってしまって少なからずがっかりしていましたが、それは私だけではなかったようで、MacOSXライクのデザインに変更するソフトがあることを『MacPeople』12月号(ASKII)で知りました。.ukだからイギリスのサイトです。Aqua4iTunes3.0で見事iTunesが復活! デザインはすごく大事だ!

先週、給食の検食のとき、窓から見える植え込みの紅葉がくっきりと光ってとてもきれいでした。週明けに一気に紅葉が進むのかも知れません。

Sunday, November 12, 2006

身体が納得する走り

昨日は朝から地元の中学校の文化祭に行きました。午前中いっぱい吹奏楽部の演奏と合唱祭で、久しぶりにコンクール曲以外の中学校の音楽をたくさん聴くことができました。2年生の学年合唱曲「手のひらをかざして」(山崎朋子作詞作曲)が印象に残っています。八分音符と四分音符が緩やかな旋律線を描いて整然と並ぶ譜面が目に見えるようです。心に決めることは小さいかも知れないけど揺れる心、行きつ戻りつの揺れる心が音楽の構造になっているような曲です。この点でディズニーの「A Whole New World」と共通する要素があります。「A Whole New World」はニューヨーク大学の音楽療法セクションに通う子どもたちからのリクエストが多い曲だと聞いたことがあります。気になる曲がまた増えました。そして、500人を超える中学生を前にして、今、リアルタイムで在る教育の課題を思わずにはいられないのでした。

夜は遅くからシネマコンプレックスに出かけて「父親たちの星条旗」を観ました。全編がちょっとくすんだ色調で音と音楽も控えめ。それが却って観る人の中でリアリティを生んで説得力につながっていると思いました。

この頃の私の仕事着は来客の対応や出張からスーツです。スーツのいちばんのメリットは、朝、上下の組み合わせに悩まなくていいことです。堅く見えるが実は雑かも知れないというスタイルです。それだけにシャツやネクタイをしっかり選んでしまいますが、そもそもスーツのためのアイテムをあまり持ってないのでパターンが限られてしまいます。あと2〜3着あってもいいかなと、シネマコンプレックスで映画が始まるまでの間に服売り場に行ったらちょうど改装中で、私のサイズのお気に入りのタイプはたった1着しかなくて唖然! 見たいときにはないもの。ところが、1ボタンのタキシード風の礼服を見つけてこれは即決調達となりました。

週末から急に寒くなって今日はファンヒーターを使いました。ガソリンスタンドに灯油を買いに行ったとき、このところ加速や車線変更のとき微妙に不安定になるアテンザのタイヤの空気圧をチェックしました。リア左が2kgを切っていたりして4本がバラバラな数値で愕然! これでは不安定になります。気温がぐっと下がるので2.5kgに揃えました。走ってみると爽快です。走る、曲がる、止まるという基本性能がアテンザのクオリティーで統一されました。この走りに身体が納得する。ロードレーサーの緊張感があります。アテンザに乗るとSaecoのレプリカ、キャノンデールのあの一体感が身体に蘇ります。

Saturday, November 04, 2006

イカと小松菜とハーブソルトのパスタ

木曜日まで修学旅行の引率で大阪に行っていました。学習の場が校外に移ることで他職種の人たちとの恊働の機会が広がります。それぞれの分野でプロフェッショナルとして仕事をしている人たちとの恊働はダイナミックで気持ちのいいものだとあらためて感じました。学習のねらいのベクトルに合わせて構造化された学習環境でそれぞれの課題と向き合う子どもたちは真剣で生き生きしています。教員はそのコーディネーターでもある。教育のニュースがトップになることの多い昨今ですが、今このときだからこそ教育の本質を真正面から取り上げて語り、真摯に対峙したいと強く思うのです。

昼食はここしばらくこだわりの「イカと小松菜とハーブソルトのパスタ」を作りました。まちがって買ってそのよさがわかった「1.8mm11分」のパスタと新銘柄のハウスのハーブソルトを使うのは2回目です。しめじも忘れずに調達、そして玉ねぎを使いました。イカは“するめいか”です。このパスタは使い慣れていないので茹で具合を細かくチェックしました。このどれがどう効を奏したのかわかりませんが、この組み合わせは“当たり”です。ここ数年、細めのパスタばかり使って来て、その難しさは私のこだわりが追って止まないものでしたが、ちょっと太めのパスタはスローフードのエッセンスを教えてくれたというところかも知れません。懐の深さを感じました。ただ、このパスタ、何かが足りない。

この週末にレンタルした映画は「地下鉄のザジ」です。題名は有名ですが観る機会がなくてやっと今頃、1961年の公開から45年、半世紀近くたってやっと観た次第です。今となっては当時のパリの下町を伝える貴重な映像という+αの価値もありますが、9歳の女の子ザジの生き生きした行動力と彼女の周りの人たちの滑稽かつ真剣な姿に目が惹き付けられます。ナンセンスも意味深長と考えてしまってしっかり観てしまいます。この点で「アメリ」と共通するところがあります。ハリウッドでは作り得ない映画かも知れません。「音」も全くちがう。いろんな映画があっていい。

Kiss Digital Xを買ったのにD30への愛着があって、D30をどう使っていこうかとばかり考えてしまいます。現像パラメータを全て「弱」に設定して記録、PCでレタッチして仕上げるという「王道」はD30の場合特に必要だと考えられます。そのこともあってEOS Kiss Digital Xに付属のソフトをMacにインストールしました。トーンカーブが使えるのが強みです。

Friday, October 27, 2006

赤い椅子

職員室の私の椅子が壊れて注文していた新しい椅子が届きました。色は赤です。「これ、誰の?」「三重県でここだけとちがう!?」「青がいちばん落ち着くと思うけど・・・」といろいろ言われながらの“納品”でした。でも、グレーの事務机やロッカーに囲まれた“私の場所”にワンポイントができました。赤はパッションの色、一時たりとも安閑と落ち着いていられない私の毎日にマッチする色です。座ってしまえば見えない椅子の色ですが、赤い椅子に向かって進むとき、赤い椅子にズーミングするような錯覚があって、私の中に波風が立つようで一目で気に入ってしまいました。

週末の今夜はレンタルショップに寄って映画「オペラ座の怪人」をレンタルしました。どのシーンも密度が高くて圧倒されます。アンドリュー・ロイド・ウェッバー自身が担当した音楽は圧巻です。でも、彼の歌はサラ・ブライトマンで聴きたくなります。「オペラ座の怪人」のDVDを止めてiTunesでサラ・ブライトマンを聴きながらキーを叩いています。

いっしょにレンタルしたのはブーニンの「ショパン:ワルツ全集」と加古隆の「風のワルツ」のCDです。今なお新鮮なアーティキュレーションのブーニンのショパンは素敵だ。そして、加古隆の3拍子は聴く人の心を大きく揺さぶる。どちらもピアノ曲、そして3拍子でした。

Monday, October 23, 2006

この夏のアーカイブ

大雨洪水警報の中、高速を帰ってきました。前も見えないくらいの大雨でしたがアテンザは何事もないかのように安定して走りました。ウェットの路面はドライよりもタイヤのノイズが少ないのかも知れません。X-JAPANがいつになくよく聴こえました。アテンザを追い越すクラウン・アスリートの円いテールランプが水煙の中に消えて行く様はきれいでずっと追っていきたいと思いました。松阪インター付近は雨が上がりかけていました。松阪の夜景はもっときれいでした。

ポコ・ア・ポコの準備が終わった会場で私が必ずはじめに聴く曲があります。「ひらけ! ポンキッキ」の「またね」です。セッションで使っているPAで聴くこの曲はストリングスの導入に続くアコースティク・ギターが私の気持ちをきりりと引き締めます。橘いずみの歯切れのいい歌声も気持ちがいい。私の身体が納得する歌です。ポコ・ア・ポコのスタンバイ完了です。ところで、「またね」は保育園の卒園の歌です。クオリティの高い曲、そして、アレンジ、演奏、録音です。

未消化のものがときどき私の頭を占領することがあります。この夏はあっという間に過ぎてしまいましたが、今になってアーカイブが紐解かれるようにこの夏の出来事のひとつひとつが私の頭の中を占めるようになっています。

今日は、8月はじめに勤務校で行った音楽療法の研修会の参加者アンケートの集約が届けられて考えさせられることがいくつかありました。どんな資料を用意したのかさえ忘れていました。アンケートに率直に回答していただいたみなさんに感謝しています。そして、そうして私の思索と音楽療法の実践をいっしょに検証していただける場があることに感謝しています。

この夏のアーカイブがすべて紐解かれるにはまだまだ時間がかかりそうです。

Sunday, October 22, 2006

されどD30、されどKiss Digital X

10月のポコ・ア・ポコは12家族のみなさんに来ていただきました。きれいに円く座っていただいて、それも落ち着いたセッションにプラスになっていたのだと思います。最後のシャボン玉を、誰も立たずに、じっと見つめていて、整った構造の空間でした。

EOS Kiss Digital X が届きました。・・・されどKissと観念してしまう完成度です。実用上、文句をつけるならその小ささしかありませんが使いやすい重さです。
私のDSLR(デジタル一眼レフ)は奇しくもキャノンの初代D30と最新モデルKiss Digital Xとなりました。D30は300万画素、Kiss Digital Xは1000万画素です。価格は四分の一です。D30は何だったのかと思うかも知れません。でも、D30の懐の深い画像は解像度を超えたクオリティがあって銀塩かと見紛うほどです。ボディはEOS 1シリーズを超える頑丈な造りで、使い方を間違わなければ今でも現役です。明るい単焦点レンズで渋く使っていきたいと思います。

Sunday, October 15, 2006

映画「ターミナル」

今日は分刻みの日曜日でした。

夜、一息ついて寄ったレンタルショップで「ターミナル」のDVDをレンタルしました。空港という非日常の空間にあってもいい、ほんとにあるのでは!?と思わせる映画です。空港の貨物セクションは、学生時代、トラックのターミナルでアルバイトしたときの感覚を思い出させてくれます。その頃、私はチェロを買うために時給の高い深夜のアルバイトをしていました。長距離トラックから京都ターミナルに下ろされる荷物の仕分けです。山積みの荷物と長距離トラック、体を張って仕事をする運転士たち、仕事の合間の読書、そのどれもが今の私に続く大切なメッセージを分けてくれました。「ターミナル」の主人公たちの毎日はその頃の私です。トランジッションの人たちです。

iTunes Storeでアンドレア・ボチェッリ&夏川りみの「Somos Novios」を試聴して購入しました。ジャンルはなぜかラテンですが、それはそれとして、この曲の出来映えはすごくいい。このふたりのセッションは誰のプロデュースなのだろう。

Saturday, October 14, 2006

空港と写真と


一雨ごとに朝夕は冷えていきます。家の前のハナミズキ並木は少し色づいて、逆光の朝日を浴びて浮き上がるように光る様はとてもきれです。でも、西方の堀坂山から吹き下ろす冷たい風がひとたび通り抜けると紅葉した葉は一晩で落ちてしまいます。今しばらくの初秋の輝きです。

今日はセントレアに行ってきました。ユニバーサルデザインのリサーチです。写真を撮ったりメジャーで測ったりと、不審者と思われても仕方のない行動をしてきました。一通り見て回ったあとはスカイデッキで飛行機が離発着するのを見ていました。セントレアは小型機が多いのでジャンボジェットや中型機の存在感がとても大きな印象です。飛行機も新幹線もコンピュータも、私はテクノロジーの固まりが好きです。空港もその異空間が好きになりました。スターバックスのカプチーノで一息入れたら日暮れ間近で急いで車に戻りました。
Photo:Canon EOS D30+EF28〜135mm F3.5〜5.6 IS USM,Parameters:Standard,PhotoShop LE

セントレアの往復で車で聴いたのはX-Japanです。いつになく音がきれいに思いました。

先週、NHK-TVの「プロフェッショナル 仕事の流儀」で写真家上田義彦の特集を観ました。あれもこれも彼の作品だったのかと、気になっていた写真・映像の正体が判って賦に落ちるものがありました。やわらかな色調の彼の映像はスローフードのようですが、撮影の現場は息を呑むような張り詰めた空気に満ちています。彼の現場でも「体が動く」という言葉がありました。
茂木「シャッターを押す瞬間てのはどうやって決めてるんですか?」
上田「体が動きますね。反応してしまいます。」
テロップ「脳は1秒前から準備する」
体の反応は脳の反応です。自ら鍛えた脳こそ体を動かすのだと思います。そこに「自分を信じる」という世界がある。新しいページをめくるのはそれがあってから。自らを鍛えないと何も起こらない。

Monday, October 09, 2006

騎士たちの踊り

3連休で名古屋に行くことがありました。JRや地下鉄の駅の構内はSoftBankのロゴで溢れていました。SoftBankはvodafoneを買収して勝算はあるのかと思っていましたが健闘しているとのこと。その好調ぶりに音楽が貢献しているというのが私の考察です。プロコフィエフの「ロミオとジュリエット」から「騎士たちの踊り」です。テレビのCMで流れている印象的な音楽です。

私がこの曲を知ったのは大学生の時です。当時の私はお金が続く限りカセットテープを買い込んで、ときには講義もさぼってFM放送のエアチェックをしました。その中にプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」がありました。私はただならぬ胸騒ぎを覚えてテープを繰り返し聴きました。それから何年かして、地元の市民オーケストラでこの曲を弾く機会があって全曲のCDを買いました。小沢征爾&ボストン交響楽団の演奏です。「騎士たちの踊り」を知ったのはそのCDでした。ちょうど学校の体育で「表現」が取り入れられた頃で、私は「これは使える」と思いました。恐竜が歩くシーンに使いました。とても印象的な曲です。でも、あまり知られてなくて、今回、SoftBankがテレビCMで使うのが遅過ぎの観があります。「騎士たちの踊り」はSoftBankの社運をかけた投資を象徴しているかのようで、でも、勝算確実とビジョンの力強さをアピールしているように思います。この選曲とちょっとアップテンポの演奏をチョイスした感性に脱帽です。

プロコフィエフの「ロミオとジュリエット」は、でも、その物語と相俟ってヒューマニズムに溢れた音楽です。今もiTuneで聴きながらキーを叩いています。演奏は小澤&ボストンです。熱くクールな演奏です。シャルル・デュトワ&パリ管だとすごくロマンティックです。この曲はどの演奏も聴き応えがあります。それだけ「懐の深い」音楽なのです。

Saturday, October 07, 2006

C7というピアノ

この夏、ヤマハのグランドピアノC7を弾く機会がありました。「翼をください」の伴奏です。茨城県つくば市の独立行政法人教員研修センターで、研修最終日の前夜のお別れパーティーで弾きました。その前の日、練習をするためにピアノの蓋を開けるとC7でした。ずいぶん疲れたピアノでしたが、鍵盤のタッチと音は紛れもなくC7でした。地方にいてもC7はときどき出会うピアノで私はとても親近感があります。ここでC7を弾くのかと思うとほっとしました。

かつて、ヤマハでは型番のCFがフルコンサートでC7はセミコンサートという位置づけでした。ピアノの資質は全く別物ですが、家庭で弾けるグランドピアノとしては最大クラスでそれなりのスケールの大きな演奏ができます。そして、私が弾けるピアノとしても最大です。フルコンサートを弾くにはテクニックはもちろんですが指の力が要ります。私にはテクニック以前のフルコンサートを弾くための力がありません。ここもC7に親近感を覚えるところです。

これまでに出合ったC7でベストコンディションといえるピアノは1台しかありません。ピアノの先生宅だからそれもそうでしょう。他のC7は弾かれに弾かれて疲れ切っていました。教員研修センターのC7もそうでした。でも、C7の資質は失われてはいませんでした。軽くなった鍵盤をしっかり奥まで押さえるように弾くと眠っていた音がよみがえります。歌と何回も合わせていくうちにひとつひとつの音と音とが響き合うようになってきます。長い弦だからこそ持てる力もあり、弾き手のコントロールにも応えてくれます。C7の音は今となっては旧さを感じさせますが、私にとっては身近な音で弾きやすいピアノです。

8月30日、お別れパーティーでC7はほんとによく奏でてくれました。

Wednesday, October 04, 2006

ポスト COFFEE TIME

サイト管理は今ひとつ決め手がなくてブログも使うことにしました。@niftyなど日本のサービスは“南の風”の名前がすでに使われているのでアメリカのブログの老舗、Bloggerです。ちょっとない色彩です。

ブログは簡単という印象があったのですが、リンクもカウンターもタグをいじることになってとてもマニアック、私は満足です。ブログは“ポスト COFFEE TIME”、@niftyのサイトはファイルバンクとして整理していきます。

Bloggerバーの“NEXT BLOG”をクリックすると英語や中国語など外国語ばかりです。言葉はわからなくてもデザインのちがいが文化のちがいを知らしめてくれます。それが私を異空間に誘ってくれます。おもしろいのはアップの時刻が日本時間ではないことです。世界のどこかの時刻です。

Sunday, October 01, 2006

南の風のブログ

南の風のブログ開設に向けてテスト運用です。