Saturday, November 25, 2006

京都

2年ぶりの京都は紅葉が見頃で、京都大学桂キャンパスの紅葉したプラタナスの葉が晩秋の日差しに琥珀色に輝いて印象深いものでした。

コミュニティースクール・フォーラム2006はたくさんの示唆に富んでいました。コミュニティースクールは制度面がクローズアップされがちで、そのベースとなる理念は必ずしも議論の前線に登場するものではありませんでした。今回はその核心になるバックボーンと触れる機会でした。慶応義塾大学の金子郁容教授のコミュニティ・ソーシャルキャピタル論は私の思考の隙間を埋めてくれる明晰な考え方でした。テーマコミュニティはmixiなどのSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)人気の文脈を説明する考え方であり、そのマンパワーが地域コミュニティにスライドしないジレンマに私のもやもやはさらに募りました。何が人の心を動かすのか!?

その後の京都での滞在時間は書店で本漁りです。『現代思想』11月号(青土社)の特集はリハビリテーションで、哲学のパラダイムから考察されたリハビリテーションにまつわる考え方は私の思考をいつになく活性化させてくれます。「患者から見たリハビリテーション医学の理念」「ニューロリハビリテーション」「認知運動療法の基礎概念」「脳の中のバイオリン・認知を生きる物語」「行為とメタファー」「『ミニカー並べ』の現象学・自閉症児にとって『私』とは何か」等々、読まずにいられない項目が目次に並んでいました。帰りの電車で学究の徒となってずっと読んでいました。

古本で買ったのは福永武彦の「風のかたみ」(新潮文庫 1979)です。初版は1967年(昭和43年)ですが、私は文庫版の発売でこの本を知りました。大学3年のときでした。大学を卒業して25年目に訪れた京都でまたこの本に出会うことの縁に思うこと多々ありです。

京都に持って行ったカメラとレンズはEOS D30とEF28〜135mm F3.5〜5.6 ISです。この組み合わせはパワーポイントのスライドを記録することにかけて申し分のないパフォーマンスを発揮します。今回もその役目をしっかり果たしてくれました。APS-Cでの28mmは画角に不満がありますが、今回はあえてこの1本です。ビジネスバッグにEOSを裸で放り込んで行きました。このスタイルそのものは快適でしたが、やはりカメラが重い。長時間持ち歩くには重い。EOS Kiss Digital Xに軽量レンズというコンビネーションを探っていきたいと思うのでした。

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