Sunday, May 13, 2007

卒業アルバム

今日で団地の仕事の役目を交代しました。この2年間、とりわけこの1年は恊働のダイナミクスと決断の重責の連続で貴重な勉強の機会でした。でも、肩の荷が下りた実感はしばらく後に訪れることでしょう。

高校の卒業写真を実家から持って来ました。卒業したのは昭和51年、1976年のことでした。もう30年も前のことです。卒業アルバムを見ると思い出が次々とよみがえります。その高校は「勉強さえしていればいい」と言わんばかりの校風で、卒業アルバムの個人写真もちょっと不思議です。男子は詰襟の学生服をきちんと着ているものの、腰まで届くような長髪やサングラスの者もいます。女子に至っては“標準服”の他に黒や紺のブレザーやオーダーメイドのセーラー服、なんだかよくわからない上着と、何でもありです。私はその高校に行って人間はなんとおもしろいのだろうとしみじみ思いました。卒業生の消息も然りです。いちばんの有名人物といえば、ポケモンの映画の最後に「スーパーバイザー」として名前がスクリーンに出る彼でしょうか。重度心身障害の子どもの専門医として仕事で時折顔を合わせる彼も同窓生です。みんなみんな、どこで何をしているのだろうと思いますが、自由な校風が生徒ひとりひとりの自己形成にどれだけ寄与したことかと、当時の先生方に敬服するところです。そうそう、毎週5キロのマラソンの授業もその高校の売り物でした。そもそもの発想は「勉強も最後は体力」とのことだったようですが、私はこの授業でマラソン・ハイを知ってトライアスロンへの道を歩むことになりました。文学にどっぷりとつかっていたその頃の私は旧制高校のリベラルな校風に憧れていたこともあって、その高校の自由な校風がたまらなく気に入っていました。私は今もその香りを求めています。

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